篠原金融塾 トランプ氏圧勝~アメリカの大学を卒業した外国人にはグリーンカード(永住権)~ グローバルマーケットウィークリー 11/8/2024
注目されたアメリカ大統領選はトランプ氏の圧勝という結果に終わった。トランプ氏がアメリカ・世界を分断させていると言われてきたが、この選挙結果をみる限り、既にアメリカの分断は進んでいる。
そんな中、米連邦準備制度理事会(FRB)は、連邦公開市場委員会(FOMC)で、0.25%の利下げを決定、これにより、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は4.50-4.75%となる。
パウエルFRB議長は、4年の任期が切れる2026年5月までFRB議長を務める意向を改めて表明し、辞任を求められても応じるつもりはなく、今回の選挙が当面の金融政策決定に影響を与えることはないと強調した。
共和党が上下両院で多数派を握ったということは、税制、歳出、移民、貿易を巡る政策が一変する可能性が高い。パウエルFRB議長は、次期政権の政策によって経済見通しがどう変わるかを判断するのは時期尚早だと述べた。FRBが次回開く12月会合で追加利下げを行うかどうかは今のところわからない。
国際社会の注目は、トランプ次期政権の1)貿易政策、2)2つの戦争、に集まっている。
高い関税が課される中国は、貿易戦争に勝者はなく、世界にとっても役に立たないとトランプ氏の関税政策をけん制している。日本への影響も少なくないだろう。プーチン・ロシア大統領からは称賛の声、ゼレンスキー・ウクライナ大統領は、今後の展開を懸念している。何はともあれ、トランプ氏が戦争そのものを嫌いなことは確かだろう。やり方は強引かもしれないが、戦争は終結の方向に進む可能性がでてきた。
個人的にはとても注目している政策がある。
トランプ氏が、選挙期間中に「アメリカの大学を卒業した外国人にはグリーンカード(永住権)を自動的に付与すべきだ」と発言している。
あまり注目されていない政策だが、本当に実現するとすれば、留学生にとっては世界が変わる素晴らしい政策だ。優秀な人材がアメリカに集まることになるだろう。永住権どころか一時的な労働ビザを取得するだけでも厳格な審査が実施され、時間もお金もかかるプロセスが大きく変わるのだ。高等教育で学位を取得した留学生に永住権を与えるという政策は、日本でも大至急検討すべきだろう。
電話会談を行った石破首相からのトランプ氏に対するコメントは、「非常にフレンドリー、本音で話が出来る人」というものだったが、アメリカ・ファーストを掲げるトランプ次期大統領とどのように対峙していくのか、注目したい。
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