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篠原金融塾 リフレ政策の終焉と金利正常化 グローバルマーケットウィークリー 10/09/2026

2 分前
読了時間: 3分

ベッセント米財務長官は、アベノミクスは「大きな成功を収めた」と評価しつつ、成功の帰結としてリフレ政策を終える段階に来たと指摘。日本は、アメリカから「金融緩和+積極財政」という日本のリフレ政策の両輪を止めるよう求められたということだ。

 

日本銀行は既に利上げを実施しているが、高市首相も、8日の衆院本会議で「リフレ政策が必要な局面ではない」ことを強調した。需要面拡大を働きかけるリフレ政策から、供給力を強化し、潜在成長率を高めていくよう取り組みへの転換だ。

 

「供給力強化」とは、需要を押し上げて景気を刺激するリフレ政策から、経済の生産能力そのものを底上げする構造改革へ政策軸を移すという意味だろう。人口減少と財政制約でリフレの効果が薄れる中、高市政権は、潜在成長率を引き上げるために、労働市場改革、生産性向上、規制緩和、技術投資などの供給サイド政策を総動員するということだ。

 

女性・高齢者の就労促進、リスキリング(AI・DX人材育成)、移民政策の再設計(高度人材の受け入れ)などといった労働市場改革、中小企業の設備投資支援、AI導入補助、物流・サプライチェーンの効率化を通じて、生産性向上を図る。医療・教育・農業の規制緩和、スタートアップ支援(資金調達・税制)などの規制改革、半導体・量子・AI、グリーンインフラ、防災・国土強靭化などのインフラ・技術投資に注力することになる。

 

高市政権が示した「供給力強化・潜在成長率の引き上げ」は、企業にとって 需要依存の経営から、供給力=生産性・技術力・人材力で勝負する時代の到来だ。

 

政府の政策によって需要が押し上げられる環境では、企業は、内部留保を積み上げ、設備投資を抑制、キャッシュ比率を高める行動が合理的だったかもしれないが、リフレ政策の終焉と金利正常化は、企業行動の前提を根底から変えることになる。内部留保を積み上げるだけでは企業価値を維持できず、資本コストを上回る投資を通じて供給力を高めることが、国家戦略と株主価値の双方から求められる時代に入った。

 

グローバルマーケットでは、高金利、原油高に加え、欧州の債務不安が再燃しかねない状況になっていることが気になる。特にインフレが高止まり、高金利の状況が続く中、世界の資産価格にどのように影響を与えるかじっくり考える必要があるかもしれない。

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