篠原金融塾 アメリカ同時多発テロ グローバルマーケットウィークリー 9/12/2025
- 篠原竜一
- 11 分前
- 読了時間: 4分
あの日、私はワールド・トレード・センター(WTC)北棟50階にいた。
アメリカ同時多発テロは、2001年9月11日に発生した現代史上最も衝撃的なテロのひとつだ。私は運よく非難することが出来たが、嫌でも毎年9月11日はやってくる。当初は報道にあふれ、それを目にすることは苦痛だったが、最近ではメディアに殆ど取り上げられないようになってきた。それはそれで何と言ってよいかわからないが、自分が取り残されたような複雑な心境になる。
悲劇が襲ったのは、1)ニューヨーク市マンハッタンのWTC北棟・南棟、2)ワシントンD.C.近郊のペンタゴン(米国防総省)、3)ペンシルベニア州シャンクスヴィル近郊の野原だ。
実行犯は、アメリカの中東政策、特にサウジアラビアへの米軍駐留やイスラエル支援に強く反発していたイスラム過激派組織アルカイダのメンバー。
テロには、ハイジャックされた旅客機4機が使用され、1)アメリカン航空11便 → WTC北棟に衝突、2)ユナイテッド航空175便 → WTC南棟に衝突、3)アメリカン航空77便 → ペンタゴンに衝突、4)ユナイテッド航空93便 → 標的はホワイトハウスまたは議会議事堂と推測されるが、乗客の抵抗により野原に墜落。
死者は約3,000人、負傷者は25,000人以上。アメリカは、「対テロ戦争」を宣言し、アフガニスタン侵攻を開始し、「愛国者法」制定、空港の保安強化、監視体制の拡大につながり、国際的には安全保障政策や外交戦略が大きく変化した。
日本でも当時は箱崎でチェックインし、荷物を預けた後、リムジンバスに乗って成田空港に向かうのが定番だったが、保安強化を目的に空港以外ではチェックインができないようになった。
マンハッタンで働き、マンハッタンに住んでいた私たち家族にとって怖かったのはあの日だけではない。翌日以降WTCに隣接するビルが崩壊したり、家族を離れ、ジャージーシティーにあるバックアップサイトに出勤したり、炭そ菌がオフィスに送りつけられたり、緊張の連続だった。しばらくたってからだが、セントラルパークで子供と遊んでいたら、大規模な停電となったことがあったが、テロだと思い、子供を抱えて家まで急いで帰ったこともあった。今でも避難訓練で笑い声などが聞こえてくると思わず注意したくなる。
毎年思うことは、あれから世界は良いところになったのだろうかいうことだ。当時の私はアルカイダ、中東のこと、世界のことを何も知らないという現実に愕然としたものだ。
そして、このままでは駄目だ。多種多様な文化を理解し、歴史を学び、もっと教養を身につけないといけない。世の中のことをもっと知らないといけない。この世界をよりよいところにするにはこんなことは二度とあってはならないと心の底から思ったものだ。
あれから24年。自分には世界を変えるようなことは出来ないが、この想いは忘れずに生きていきたいと思っている。
さて、グローバルマーケットでは、主要株式指数は高値圏で推移。アメリカの利下げ開始観測が高まり、AI・半導体関連の設備投資が堅調であることなどを主因に多くの国で史上最高値を更新している。
アメリカでは、労働市場の弱含みを主因に、連邦準備制度(FRB)が来週開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを実施するとの見方が織込まれる展開となっている。
一方、欧州中央銀行(ECB)は、11日の理事会で予想通り中銀預金金利を据え置いた。経済見通しについて楽観的な姿勢を示したことから、市場では今回の緩和サイクルでの追加利下げ期待が後退している。
また、日本銀行は、利上げに慎重だと思われるものの、市場の利上げ観測を払しょくすることは出来ず、長期金利が高止まる展開となっている。
この夏から秋にかけて中央銀行の動きによる注目が集まることになるだろう。
今日から日本で34ぶりの世界陸上が始まった。日本は、いきなり混合4X400mリレーで日本新記録で史上初の決勝進出だ。専門家には怒られてしまうかもしれないが、世界中からかけっこ自慢、力自慢が集まっての勝負は、理屈抜きにワクワクする。

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