篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 9/5/2025
- 篠原竜一

- 2025年9月7日
- 読了時間: 3分
アメリカの8月の雇用統計が発表されたが、非農業部門就業者数(季節調整済み)は、市場予想の前月比7万5000人増を下回り、2万2,000人増となった。雇用拡大ペースの鈍化が続いている。7月の就業者数は6,000人上方修正され、7万9000人増となったが、6月分は1万4,000人増から1万3000人減へ引き下げられた。
パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長はこれまで、入手されるデータが労働市場の鈍化を示した場合は利下げに踏み切る可能性があると示唆してきたことから、市場では、FRBが9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の0.25%引き下げを織り込んだ。
FRBは、引き続き需要減退と物価圧力の高まりという懸念に頭の痛い状況が続いているが、雇用低迷リスクに重点を置き、利下げを実施することになるのだろう。
興味深かったのは、通常、利下げ期待が高まると株式市場は好感、実際に雇用統計発表後は、上値を試す展開となったものの、結果としては売られての越週となったことだ。
さすがに弱すぎるということだろうか? FRBが利下げに追い込まれるほど景気が悪いと受け止めたのかもしれない。週初の相場展開に注目。
日米関税交渉がまとまった。ホワイトハウスは4日、米政府が日本製の自動車や自動車部品の関税を25%から15%へ引き下げたと発表、トランプ大統領が大統領令に署名した。新たな税率は8月7日に遡及して適用される。悪い話ではないが、引き続き15%という高い関税が課される。加えて、日本は米国製品に対する関税を引き下げる他、米国のインフラ計画に5,500億ドル(約81兆7000億円)を投資する。
日米両国は、5,500億ドルの対米投資に関する覚書に署名したが、投資先は米政府の投資委員会が推薦し、米大統領が選ぶことに。また、日本が資金提供をしない場合は、米国が対日関税を上げることができるとの文言も入った。
外圧ではあるものの日本から海外投資が増えることは悪くないと思うものの、さすがにこの額は、日本の年間の歳入に占める租税及び印紙収入額とほぼ同じ金額だ。日本国内でも社会資本の老朽化が目立ってきている中、これだけの投資資金がアメリカ一国に集中することになる。
アメリカの景気は雇用統計をみてもわかるように物価圧力が高まる中、景気が減速していく経済だ。加えて、投資先は、投資される側の米政府の投資委員会が推薦し、米大統領が選ぶという覚書に署名せざるを得なかったということを私たちは覚えておいたほうが良い。

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