篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 8/21/2026
- 篠原竜一

- 2 分前
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米財務省は19日、期間が長めの米国債を対象とした流動性支援の買い入れオペの規模を、1回当たり20億ドルから少なくとも40億ドルに倍増すると発表した。これを受け、30年債利回りは19年ぶりの高水準付近(5.34%)から5.18%に急低下した。
しかしながら、為替介入同様ファンダメンタルズ面での改善がない限り効果は一時的なものだと言わざるを得ない。逆に巨額の財政赤字に対する不安、財務省に対する不信感につながる可能性があるかもしれない。それでも、財務省が金利安定化のためのカードを切ったという事実は、市場参加者にとっては無視できないシグナルだ。
買入れ消却の目的は、価格形成が不安定になりやすいオフ・ザ・ランと呼ばれる流動性の低い既発債を財務省が吸収することで、長期金利のタームプレミアムを抑え、カーブ全体のボラティリティを低減させる狙いがある。
たしかに流動性の改善を目的としていると言われればその通りだが、実際には長期金利の急騰を抑えるための財務省による市場安定化オペだと捉えている市場参加者が多いだろう。連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和やツイストオペで金利に働きかけるのとは異なり、財務省は債務管理の枠組みの中で長期ゾーンの需給を調整する。だが、目的が異なるだけで、結果として長期金利の上昇圧力を和らげる方向に作用する点は共通している。
市場は常に正しいと言われるが本当だろうか?
ひねくれているかもしれないが、市場は常に間違っている、だから市場は動くと考える私には、これでアメリカの長期金利の上昇が一服するとは思えない。逆にまだ始まったばかりにしか思えない。
長期金利の上昇を止めるにはFRBが利上げを実施する必要があると考えているが、足許雇用統計、経済指標が景気の減速を示す中、そのかじ取りが難しくなっている。その結果として、長期金利が上昇しているわけであり、米国債市場は当面ボラタイルな展開になると言わざるを得ない。
今年のジャクソンホール会議は 8月27日(木)〜8月29日(土) に開催される。場所は例年どおり ワイオミング州ジャクソン湖畔の「ジャクソンホール・ロッジ」。
公式テーマは、「金融イノベーション:決済と政策への影響」 。ステーブルコイン、トークン化預金、即時決済、デジタルマネーなど、決済インフラの急速な変化が金融政策の伝達メカニズムをどう変えるかが中心論点になると言われているが、従来の「インフレ」「労働市場」「金融政策の枠組み」といったテーマから一歩踏み込んだものになる今回の会議はとても興味深いものになるだろう。
同時に、公式テーマよりも市場参加者が注目しているのは、ウォーシュ新FRB議長の初のジャクソンホール講演で、インフレ抑止をどれだけ強く打ち出すかが最大の注目点だろう。

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