篠原金融塾  グローバルマーケットウィークリー 7/15/2022

スリランカでは財政が破綻し、国家全体が大混乱に陥っている。燃料・食料価格の値上がりで身動きがとれない状況に追い込まれている国は他にも出てくるだろう。


そんな中、13日に発表されたアメリカの6月のCPIは前年同月比9.1%上昇、食品とエネルギー分野の変動を除いたコア指数は前年同月比で5.9%上昇した。市場では、7月のFOMCで0.5%、あるいは0.75%の利上げをFRBは議論するとの見方が多かったが、CPI発表を受け、金利先物市場ではさらに大幅な1%の利上げを織込む動きも出てきている。


ポイントはアメリカの物価上昇がいつピークアウトするかだと思われるが、パウエルFRB議長は先月の記者会見で「人々が経験するのは、食品やエネルギーも含んだヘッドラインインフレーションだ」と述べており、CPIが9.1%と41年ぶりの高水準にある状況では、とてもピークアウトが近いと言える状況ではないだろう。FRBの利上げが行き過ぎ、景気低迷を招きかねないと懸念する声もあるものの、FRBの最優先課題は物価上昇を抑えることであり、これからもアメリカの利上げは続く。


7月21日に開催予定のECBの政策理事会では、25bpの利上げが市場のコンセンサスとなっているが、記者会見で、ラガルドECB総裁が、1)ユーロ安、2)ユーロ圏のインフレ、に関してどのような言及をするかに注目したい。


物価の上昇が心配なのは日本も同様だ。6月の日本の輸入物価指数は円ベースで前年比+46.3%だ。日銀も含め、多くのエコノミストが円安は日本経済にプラスだと述べているが、これだけ輸入物価指数を押し上げてしまうとマイナスの影響の方が明らかに大きいのでは?

(日本銀行ホームページより抜粋)


鈴木財務大臣は、インドネシアで行われた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議後、為替について過度な変動や無秩序な動きが経済・金融の安定に悪影響を与え得るなどとする「これまでの為替にかかる合意が再確認された」と語ったものの、今回のG20財務相・中銀総裁会議で、共同声明を採択できなかったわけであり、何か政策を期待できるわけではない。


斯かる状況下、日銀は異次元の金融緩和を継続する方針であり、日本はノーガードだ。アメリカの景気が減速し、金利上昇が止まることが最大の円安対策であり、人任せの状況は今後も続く。正直円を積極的に買う材料が見つからない。円安はこれからも進むだろう。





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