篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 1/23/2026
- 篠原竜一

- 3 日前
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トランプ、トランプ、トランプ
トランプ大統領は、訪問先のスイス東部ダボスで北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長と行った会談後、デンマーク自治領グリーンランドの将来についてNATOと大枠の合意に達したと投稿。合意内容はわからないが、トランプ大統領は、グリーンランド領有に反対する欧州諸国に対して課すと表明していた関税措置を撤回すると表明した。
また、中国製品がカナダ経由で米国に入ることを阻止したいということだろうが、そもそも関税という手段自体に反対し、グリーンランドとデンマークの主権を支持する姿勢を明確にしていたカナダに対し、トランプ大統領は、カナダと中国が貿易協定で合意した場合、カナダから米国に輸入される全ての製品に対し100%の関税を即時課すと警告した。
斯かる状況下、ブリッジウォーター・アソシエイツの創業者であるレイ・ダリオ氏(Ray Dalio)のダボス会議での発言内容が非常に興味深い。
ダリオ氏は、世界秩序の崩壊が進行しており、地政学リスク、政治的分断、経済的ストレスが重なり、歴史的な転換点に近いと指摘。特に、米中対立の長期化、国際協調の弱体化、国内政治の分断が、秩序の不安定化を加速させていると述べている。
加えて、世界の金融・通貨システムが崩れつつあると警告。特に、巨額の債務と財政赤字が積み上がる中で、各国はお金を刷って危機を回避するのか、デフォルトや深刻な調整を受け入れるのかという悪い選択肢しかない局面に追い込まれていると述べた。
ダリオ氏の主張が正しいとすれば、グローバルマーケットに大きな影響を与えることは確実だ。 繰り返しになるが、世界秩序は大きな転換点にあり、金融・通貨システムは構造的に不安定化するということだ。
ドルは世界の基軸通貨であり、世界の貿易と金融の大部分はドルを通じて行われきたことから、質への逃避が起きれば、市場参加者は、米ドルに資金を移すという動きが起こることが多かった。しかしながら、今後、今までの常識が通用しない時代がやってくるのかもしれない。
そんな中、グローバルマーケットでは、金、銀価格が史上最高値を試す展開となっている。
以前から申し上げてきたことだが、政治リスク、地政学リスクをとるのは博打だと思っている。それに加えて、トランプリスクという極めて不確実性の高いリスクが存在する今、資金が貴金属などハードカレンシーに流れるのはリスク回避の行動としては理にかなっていると私は思う。
ドル円については、大きく円高に振れたが、日本単独ではなく、日本とアメリカの財務省が連携してレートチェックを行ったという報道が流れている。これが本当だとすれば、これまで一方向で買われてきたドル円は当面頭の重い展開となるのかもしれない。
日本では、衆議院が1月23日に解散され、1月27日公示、2月8日投開票の日程で衆議院選挙が実施される。
消費税減税、教育費無償化の拡大、物価高対策に加え、安全保障、社会保障など、どれをとっても財源がどうなるか気になることばかりだ。
ダリオ氏が主張するように、世界の金融・通貨システムが崩れつつあるのだとすれば、今すぐということではないだろうが、市場参加者が政府保証という金融商品に対して疑問を持つような状況が到来するのかもしれない。ということは、日本国債金利が更に上昇すれば、日本の機関投資家は購入に動くのだろうが、海外からも資金が流入すると安易に考えるのは危険かもしれない。

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