篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 6/20/2025
- 篠原竜一
- 4 日前
- 読了時間: 3分
週初、欧州中央銀行(ECB)による追加利下げ観測が高まる中、中東情勢の緊張緩和報道を受けて原油価格が下落、インフレ懸念が後退。欧州債券は反発し、ブル・スティープ化。
20日には、スイス中央銀行が予想通り0.25%の利下げを実施し、政策金利を0.00%に。英国の中央銀行(BOE)は政策金利を4.25%で据え置いたものの、一部メンバーは利下げを支持しており、今後の利下げ期待が高まる結果に。
米国債券市場は、連邦準備制度理事会(FRB)理事ウォラー氏の「早ければ7月にも利下げが可能」との発言を受け、利下げ期待が高まり、米国債に買いが入る展開となった。
今後のグローバル債券市場は、欧米ともに利回りはやや低下基調となりそうだ。欧州債券市場は、ECBの利下げ継続観測が相場を支える。米国債券市場は、今後の経済指標が鈍化すれば、FRBによる利下げ期待が更に高まる可能性もあるだろう。
外交的には中東情勢緊張緩和に向けての努力が続いている。G7が共同声明にて、イスラエルの自衛権を支持しつつ、イランの核保有を容認しないとの立場を明確にするとともに、中国やフランスなどが停戦を呼びかけている。アメリカは、イランに2週間の猶予を提示、軍事行動の判断を保留、外交交渉の余地を残している。
一方、軍事的には緊迫が続いている。イランは「核拡散防止条約(NPT)」からの脱退を検討しており、核開発の加速が懸念されている。加えて、ホルムズ海峡封鎖のリスクが高まっていることを受けWTI原油が一時急騰するなど不安材料が多い。
投資家にとって、今後の展開を予測するのは非常に難しく、足許はリスク縮小が正攻法だろう。加えて、アメリカの関税政策のグローバル経済への影響も考慮する必要があり、グローバルマーケットはボラタイルな状況が続く。
日本銀行は、市場の予想通り無担保コール翌日物金利の誘導目標を0.50%程度に据置き。
注目された国債買入れの減額については、
2026年1〜3月期までは、従来通り四半期ごとに4,000億円程度ずつ減額。
2026年4〜6月期以降は、減額ペースを緩めて2,000億円程度ずつに変更。
市場の一部で予想されていた「10年超25年以下」と「25年超」の統合は実施されず。
植田総裁は、国債買い入れの減額については、「市場の予見性と柔軟性のバランスを取った」とわけのわからない説明。日銀は引き続き慎重なスタンスを維持するということだろう。
アメリカでは、多くの学校が、6月中旬から下旬にかけて学年が終了し、9月初旬の新学期まで約2か月以上の夏休みに入る。7月4日の独立記念日には、花火大会やパレード、地元のフェスティバルが各地で開催される。
保護者にとっては、子どもが家にいる時間が長すぎて大変だが、アメリカでは、サマーキャンプが大人気で、日帰り型から宿泊型まで、スポーツ、アート、科学などテーマ別のキャンプが各地で開催される。家族旅行のピークもこの時期で、日本にも多くの観光客が来てくれることを期待したいものだ。

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