篠原金融塾 NBA Finals グローバルマーケットウィークリー 6/5/2026
- 篠原竜一

- 3 日前
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アメリカの5月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は17万2,000人増加し、市場予想を大きく上回り、アメリカの労働市場が堅調なことを示した。4月分も当初発表の11万5,000人増から17万9,000人増に上方修正された。失業率は4.3%と横這い。
今回の強い雇用統計により、米連邦準備制度理事会(FRB)が年内にも利上げを実施するというのは先走りすぎだと思われるが、足許利下げを行わないといけない理由がなくなったことは明らかだろう。
そんな中、ブラックストーンは2026年6月、アジア向けプライベート・エクイティ(PE)ファンド「BCP Asia III」で131億ドルを調達。これは同社のアジアPEとして過去最大で、当初目標100億ドルを大きく上回る規模だ。一方で、ブラックストーンの個人投資家向けプライベート・クレジット・ファンドBCRED(Blackstone Private Credit Fund)では、2026年第2四半期に解約請求が10%に達し、上限の5%しか応じないという制限が発動された。
PEもプライベートクレジットも、企業のキャッシュフローに依存する点は同じだが、PEは企業価値の変動リスク、プライベート・クレジットはキャッシュフロー、流動性リスクの問題であり、PEには資金が集まり続け、プライベート・クレジットでは換金制限が起きるということが同時に起きていることが興味深い。
来週は欧州中央銀行(ECB)、再来週は日本銀行、FRBによる金融政策決定会合が行われる。ECBとFRBは据え置き、日本銀行は利上げを実施するというのが市場のコンセンサス。
さて、ここからはNBAファイナル。バスケットファン以外は何でというかもしれないが、来週のウォールストリートは、ニューヨーク・ニックス一色だろう。NBAファイナルでニックスが2連勝だ。試合は夜だが、トレーダーたちは昼間からバスケ論議、マーケットどころではないだろう。
1999年6月。私はNBAファイナルをマディソン・スクエア・ガーデン(MSG)で観戦した。あの年のニックスは、8位シードからのシンデレララン。ニューヨーク中が「奇跡は起きる」と信じていた。しかしながら、目の前に立ちはだかったのは、ティム・ダンカンとデイビッド・ロビンソンというツインタワーを擁するサンアントニオ・スパーズ。あの時の悔しさは、今でも胸に残っている。
私が大好きだったジョン・スタークスはいなかったが、ユーイング、スプリーウェル、ラリー・ジョンソン、キャンビー、 皆がプレーオフで輝いていた。
1999年東カンファレンス決勝ペイサーズとの第2戦で大エースのユーイングが、アキレス腱を断裂、もうダメかと思ったが、何と言っても凄かったのは第3戦で起きた奇跡だ。
場所はもちろんMSG。シリーズは1–1。勝った方が主導権を握る極めて重要な一戦だった。残り時間はわずか。ニックスは3点ビハインド。ラリー・ジョンソンが3ポイントラインの外でボールを受け、ドリブルからステップバック気味に放った瞬間、ファウルの笛が鳴る。ボールがネットに吸い込まれる。MSGが揺れた。本当に揺れた。フリースローも沈め、ニックスは逆転。ユーイング不在の中で生まれた奇跡だった。
ニックスは勢いに乗り、ペイサーズを撃破、8位シードからNBAファイナルへ進出。だが、最後に立ちはだかったのは、スパーズだった。
あれから27年が経った。 街も、リーグも、スター選手も変わった。しかしながら、ニューヨークはオレンジとブルーで染まっているはずだ。そして今年、再びスパーズが立ちはだかる。
第1戦、第2戦は、アウェイでニックスが勝利、会場では、ユーイングとスタークスが観戦している。90年代のニックスを愛した世代としてはたまらない。ニューヨークは大騒ぎになっているはずだ。
今年のニックスは、ジェイレン・ブランソンがチームのエースだが、ブランソンは188cm。NBAでは小さい。マイケル・ジョーダンのような身体能力はない。それでも、技術とタイミングで大男たちとの戦いに勝つブランソンは、日本人選手が世界で戦う上で、参考になる選手だ。ちなみに、彼のお父さんは元NBAの選手で今はニックスのアシスタントコーチで同じコートにいるというのも凄いことだ。
9日に第3戦、11日に第4戦がニックスのホームコート、MSGで行われる。Go Knicks!

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