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篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 7/17/2026

今週の株式市場は、世界的にリスクオフが鮮明となった。特に目立ったのは ナスダックの -1,232pt(-4.1%)と 日経平均の -4,417pt(-6.4%)。 AI・半導体を中心とした米テック株の利益確定売りが広がった。

 

日経平均の急落は、円安にもかかわらず国内機関投資家のリバランス売りが重なった点が特徴的だ。  上海市場も -5.8% と大きく下げ、中国の景気対策が「期待ほど強くない」ことが再び意識された。欧州は比較的落ち着いた動き。VIXは 15.03→18.77と急上昇し、投資家心理は明確にリスク回避へ傾いた。

 

為替市場では、円が再び売られる展開となった。ドル円は 161.69 → 162.39(+0.70)、ユーロ円も 184.54 → 185.76(+1.22)と小幅ながら円安が進行。背景には、日米金利差の再拡大、日経急落に伴うヘッジ解消などが重なったことがある。円は再び「調達通貨」としての性格を強め、短期的には円安基調が続くかもしれない。

 

コモディティ市場では、原油が急騰した。WTIは 71.51 → 82.47(+10.96)と10ドル以上の上昇。  需給タイト化に加え、中東情勢の不安定化がリスクプレミアムを押し上げた。一方で金は 4,128.90 → 4,023.00(-105.90)と調整。金利上昇とドル高が重なり、典型的な金の下落パターンとなった。

 

米国債市場では、短期金利が低下し、長期金利が上昇、イールドカーブはスティープニングが進んだ。日本国債(JGB)は、全ての年限で利回りが低下。Bunds(独)、OAT(仏)、BTP(伊)は、いずれも利回りが10bp前後上昇。

 

私が注目したのは、ウォーシュFRB議長の下院金融サービス委員会での証言だ。世界一の中央銀行に相応しい人が議長になったというのが私の印象だ。

 

ウォーシュ氏は金融政策の次の動きについて具体的なガイダンスを示すことを避けた。見通しを示すと先入観に合う情報だけを取り入れてしまい、政策判断を歪める危険性があるということだ。慎重姿勢を保ち、データを月ごと・四半期ごとに見極めることが最善だと述べ、フォワードガイダンスの縮小を明確にした。

 

物価を押し上げる要因の多くはFRBのコントロール外にあると認めつつ、責任逃れはしない姿勢を示した。海外紛争や国際商品市場の混乱など、金融政策では直接操作できない要因が存在するが、それでもインフレは選択の問題であり、金融政策立案者は物価を低下させることを選ばなければならないと述べた。金利やバランスシートを調整することで目的を達成する手段はFRBにあるとし、責任を他者に転嫁する時ではないと語った。

 

また、政治的圧力が強まる中で、ウォーシュ氏はFRBの独立性を守る姿勢を明確にした。利下げ要求や理事の解任試み、前議長への司法省捜査など前例のない圧力が続いたが、政治的要因を考慮せず金利を設定すると約束した。FRBがインフレ目標を達成できなかったために政治的圧力の隙を与えたと述べ、独立性は結果で勝ち取るものだと強調した。

 

ウォーシュFRB議長は、インフレ抑制への強い決意を繰り返し示した。6月のCPIは前月比マイナス、コアもゼロと落ち着いた内容だったが、単月の改善で安心することは危険だと強調し、「任務完了ではない」と述べた。過去5年間インフレ率が2%を上回り続けた責任はFRBにあると明言し、正しい政策を行えばインフレ高騰は過去のものになると約束した。

 

マーケット参加者は、ウォーシュ議長をタカ派だと理解したと思う。同時に実際の政策については不透明であり、今後リスクプレミアムは上昇、グローバルマーケットは、ボラタイルな展開となるかもしれない。

 

スペイン対アルゼンチン―いよいよ決勝だ。

サッカーは全くの素人だが、素人が観ていても、スペインの中盤の支配力は圧倒的だ。あんなに狭い空間でも正確なパスをつなぐ。ボール保持の安定性は他国を寄せつけない。一方、アルゼンチンは、南米らしい球際の強さ、そして何と言っても試合の流れを一瞬で変えるメッシの存在。スペインがボールを持ち続けるのだろうが、ボールを奪った後のアルゼンチンの攻撃に注目したい。どちらが勝ってもサッカー史に残る決勝となることを期待している。

 

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