篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 5/1/2026
- 篠原竜一

- 11 分前
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日本銀行は、28日開いた金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物レートの誘導目標を0.75%で据え置くと決めた。中東情勢の緊迫に伴う原油高が物価を押し上げる一方、景気にも下押し圧力をかけると予測した。経済・物価への影響をさらに見極めるため、利上げは見送った。
金融政策を決める9人の政策委員のうち、中川審議委員、高田審議委員、そして田村審議委員の3人は金利の据え置きに反対した。それぞれ物価の上振れリスクが高まったことなどを理由に挙げ、政策金利を1.0%に引き上げることを提案したが、反対多数で否決された。
今回の会合では3カ月に1度更新する「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」をまとめた。日銀が重視するのは、変動の大きい生鮮食品とエネルギーを除くCPIだ。上昇率の予測中央値は26年度と27年度ともに2.6%とした。前回からそれぞれ0.4ポイント、0.5ポイント引き上げた。一方、実質経済成長率の見通しは26年度、27年度ともに引き下げた。26年度は0.5%と前回から0.5ポイント、27年度は0.7%と0.1ポイント下方修正した。原油高や物流の停滞で物価が押し上げられる半面、景気にも下押し圧力がかかる点を考慮し、利上げは見送った。
展望リポートでは先行きのリスクについて、原油価格の高止まりが一段の景気減速を招く可能性に触れつつ「物価の見通しは上振れリスクの方が大きい」と説明した。とりわけ「物価上昇率が大きく上振れしていくリスクが顕在化し、その後の経済に悪影響を及ぼすことがないよう十分に留意する必要がある」と指摘した。
企業が賃上げや値上げを積極化していることを挙げ「基調的な物価上昇率の押し上げにつながりやすくなっている可能性がある」と分析した。26年度後半から27年度にかけて2%の物価安定目標を達成できるとする従来の見解は維持した。
実質金利が低すぎると思うのは私だけでしょうか?期待収益率を引き上げるためにも利上げが必要なのでは?
米連邦準備理事会(FRB)が28-29日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)では、3人の当局者がフェデラルファンド(FF)金利誘導目標の据え置きを支持しながらも、声明に「緩和バイアス」を残すことに反対した。FRBの中心的な姿勢が「より中立的な方向に動いている」ことを示すものだ。
そして、日銀よりもさらに違和感があるのは欧州中央銀行(ECB)だ。ECBは4月30日の政策委員会会合で、市場の予想通り、中銀預金金利を2%に据え置くことを決定した。ラガルド総裁は、会合で利上げ案を検討したものの見送ったことを明かし、6月に利上げを検討する可能性があるとの認識を示した。
ECBはこれまでのところ、金融引き締めの必要性について説得力のある根拠を、データからは確認できていない。原油や天然ガス価格の上昇は、他の分野の価格にはまだ波及していない。ユーロ圏経済の成長も減速し始めている。30日の声明で「インフレの上振れリスクと成長の下振れリスクはいずれも高まっている」との認識を示し、「現在の不確実性に対応するうえで、政策委員会の姿勢は引き続き適切だ」とした。
30日の政策判断発表直前に公表されたデータによると、1-3月期(第1四半期)のユーロ圏の国内総生産(GDP)は0.1%の成長にとどまった。市場の予想を下回り、スタグフレーションへの懸念を強めている。
ECBは利上げどころか利下げが必要なくらい景気が減速しているような気がしてならない。
インフレ率の上昇vs景気減速。世界の主要中銀が頭を悩ませている中、私にわかるはずがないが、景気減速に対しては、量的緩和含め多くの対応が可能であることを中銀は学んできた。一方、インフレ率の急激な上昇にはその対応策は限られている。ということはインフレ率の上昇の方が気になるセントラルバンカーが多くなってくるのは当然だろう。
今後しばらくの間、世界的に金利が下がりにくい状況になりそうだ。

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