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篠原金融塾 AI グリーン水素 そして、花咲 舞 グローバルマーケットウィークリー 4/12/2024

消費者物価指数(CPI)は、3月に前年同月比3.5%上昇、変動の激しい食品とエネルギーを除く、いわゆるコア指数の上昇率も、前年同月比3.8%上昇した。米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを急がなければならない状況ではない。


アメリカの労働市場は健全で、景気の足取りは力強いと言い続けてきたが、FRBが年内に数回利下げするとのウォール街の見通しに首を傾げざるを得ない状況になってきた。FRBが現在の水準に金利を据え置くことさえあり得るかもしれない。


本来景気が良いことは株式市場にとって良い材料だが、足許の相場は、FRBに利下げ相場が始まることが前提だっただけに、株式市場の頭を押さえるかもしれない。


しかしながら、株式市場は必ずしも金利低下観測だけで買われているわけではない。AIによる爆発的な労働生産性の向上を信じていると私が言っても市場にはインパクトはないが、株式市場も大きく水準が代わるような時代が来たと世界一有名なバンカーが言っているかもしれない。


JPモルガンは、AIや機械学習の専門家を2,000人以上雇用、ダイモン氏は株主への書簡で「AIが当社のビジネスを変える、あるいは社会全般に影響を及ぼす正確なスピードや全体の効果は分からないが、われわれはその影響は並外れたものになると完全に確信している」と述べた。


JPモルガンは、10年前からAIや機械学習の専門家の採用を行っているそうだ。日本の銀行業界の現場でもAI導入は進んでいるだろう。ネットバンキングなどの業務効率化、AIモニタリングによるサイバーセキュリティ対策の強化など、多くの現場でAIの導入が進められている。素晴らしい取り組みだと思う。


AIの活用には、より多くのエネルギーを必要とする。日本は省エネとか言っている場合ではない。今後電力需要はますます増えることが予想される中、私自身は、カーボンニュートラルに向けた水素社会を作っていくという取り組みに大きな可能性を感じている。水素にもグレー水素、ブルー水素、グリーン水素に分類されることが多いが、特に再生可能エネルギーで作られた電気で水を分解して生成されるグリーン水素に興味を持っている。生成のみならず、その貯蔵、利用が今後爆発的に広がっていくと考えている。


例えば、昼間に発電する太陽光発電の余剰電力を蓄電、その余剰電力をグリーン水素生成に活用すれば、カーボンニュートラルに大きく貢献することは間違いない。日本では、現在海外での土地を利用して太陽光発電を行い、それによりグリーン水素を作って輸入するという取り組みが動き出したことは素晴らしいことだと思っている。


今日テレビをつけたら「花咲舞が黙っていない」というドラマをやっていた。どこか「半沢直樹」と似ていると思ったら、やはり原作は池井戸潤氏だった。このドラマを観た現役の銀行員はどう思うのだろう? このドラマのようなことが、「ある、ある」ではなく、昔は、「あった、あった」、そして、「これコメディだね」って言える時代になっていることを期待したい。



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