篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 1/30/2026
- 篠原竜一

- 10 分前
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トランプ大統領は、次の連邦準備制度理事会(FRB)議長にケビン・ウォーシュ元FRB理事を指名すると表明した。
ウォーシュ氏は、金融緩和策はインフレを引き起こすと長年警鐘を鳴らし、タカ派というのが市場からの評価だったが、最近は、利下げ加速を主張している。FRBは昨年利下げを3回実施したが、今週のFOMCでは、市場の予想通り政策金利の誘導目標を3.50~3.75%に据え置いた中での発表となった。
ウォーシュ氏は、モルガン・スタンレーで7年間働いた後、2002年にブッシュ大統領の経済政策を補佐する側近グループに加わり、2006年に最年少の35歳でFRB理事に就任した。リーマンショック時には、政府による保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の救済、ベアー・スターンズのJPモルガンによる買収に携わったと言われている。
ウォーシュ氏はFRB理事の任期満了後は、ドラッケンミラー氏のファミリーオフィスであるDuquesne Capitalでパートナーを務めてきたとのことだ。ドラッケンミラー氏と言えば、グローバルマクロ戦略を築き上げた人と言っても過言ではない。
私は、ドラッケンミラー氏が、テック株ショートを積み上げ、バブル崩壊で巨額利益を上げたころにお会いしたことがあるが、それでもこれからはアメリカ人の消費はネットが中心になるので、陸運、特に宅配大手に注目していると言われたことがとても印象に残っている。
彼の格言の中で特に好きな言葉は、
” Size your positions based on conviction and opportunity, not diversification.”
「分散するのではなく、強い確信があり、リターンが見込める機会に資金を集中しろ」
今回の人事が連邦議会上院に承認された場合、5月半ばに議長任期の切れるパウエル現議長の後任に就くことになるが、Duquesne Capitalの運営に携わってきたウォーシュ氏の金融政策が楽しみだ。それまでは政策金利は据え置かれるというのが市場のコンセンサスだろう。
日本では、衆議院議員総選挙が目前に迫っている。最新情勢では、自民党が単独過半数に届く可能性が高いと報道されているが、日本の先行きがいよいよ心配になってきた。
足許の実質成長率の見通しが1%前後という成長率の低さの中、人口減少を伴う少子高齢化が加速、財政赤字の拡大に加え、円安により物価が上昇、その結果、長期金利が上昇している。
円は長期的に持ちたい通貨なのでしょうか?
物価上昇を防ぐには、金融政策では利上げ、財政政策では増税が効果的だと言われているが、日本銀行による利上げは慎重で、財政政策は減税に向かっている。
円が構造的に弱い通貨であるとすれば、レートチェック、介入は時間稼ぎに過ぎず、その効果には疑問を持たざるを得ない。
日本の金融システムがすぐに崩壊することはない。投機的な動きで円が大きく売られる局面は介入で対応するのだろう。しかしながら、1ドル100円ではなく、気がついたら150円だ。今後は200円の方向に向かっていくリスクを考える人は増えていく。仮に、Duquesne Capitalのような投資家が本気で仕掛けてきたときに、いつまでも介入で防げると考えるのは楽観的過ぎるのではないだろうか?

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