篠原金融塾 日本の輸入物価は40%以上も上がってる? グローバルマーケットウィークリー 1/21/2022

先週は、ダウ平均-1,646の34,265、S&P500種-265の4,398、NASDAQ総合-1,173の14,438と大きく売られる展開となった。S&P500種とNASDAQ総合の週間の下げ率は、パンデミックが始まった20年3月以来最大。VIX指数は28.8に急上昇している。米国債は今月に入ってから利上げ観測を背景に大幅に下落、金利は大きく上昇したが、動きが急だったこと、FOMCを控えていることもあり、週末には金利の上昇は一服。



今週の焦点は25-26日に開催されるFOMCだが、FRBがハト派に転じる公算は少ない。FRBにとって、インフレの抑制が最大の関心事である以上、量的緩和は可及的速やかに終了するとともに、必要になればいつでも利上げを開始するはずだ。従って、アメリカの本格的な金利の上昇はまだこれからだ。という見方が正しいとすれば、株式市場の頭は重くなりそうだ。


先週米国10年債は1.9%で揉み合い、週末には1.7%台後半まで戻している。FOMCの内容次第では更に値を戻す可能性はあるものの、戻りは売りで見ておいた方が良い。2%台乗せは時間の問題だろう。


最近アメリカについて「米国株の好調はいつまで続くのか?」 「米トリプル安、波乱の予兆 官製バブル終幕を示唆」など、先行きを不安視する記事が目立つ。


確かにアメリカは、官製バブルと言われても仕方ないほど金融政策、財政政策ともに大盤振る舞いを続けてきたのは事実であり、心配な面はある。今年はFRBにより金融政策が引き締められる可能性が高く、何かをきっかけに波乱の年になるかもしれない。特に米国債は大きく売られるのではないかと私も思うが、そうは言っても米国経済は、他国と比べると引き続き圧倒的に強いのではないだろうか?


新型コロナ感染拡大を受け、2020年に入って景気が急速に落ち込む中、巨額の政府補助金で家計をサポートし、先進国の中でトップクラスの成長率を維持してきたアメリカ。経済再開が企業収益を押し上げたことにより、米株はアウトパフォームしてきた。1qも景気は減速するとは言っても3%程度の成長が見込めそうな状況だ。


アメリカよりも心配しないといけないのは日本ではないだろうか?


新型コロナの感染者数を見る限り、日本は優等生であることは間違いないが、日本では経済再開が進まないうちに、オミクロン株の世界的な感染拡大が始まってしまった。そして、あっという間に日本でも、まん延防止等重点処置を適用せざるを得ない状況になり、飲食店への時短要請、イベントの人数制限などが再び実施される。政府の判断次第だが、緊急事態宣言がいつ発出されても不思議ではないほど感染が爆発している状況だ。


人の流れを止めることがいかに経済に悪影響を与えるかということは学習済みだ。コロナ慣れしてきたとは言っても、こういう報道が流れると、日本人は文句を言いながらも要請を受け入れるため、国中で活動が自粛され、人の流れが止まる。人の命が大切であり、感染防止策を早め早めに実施することは当然のことだからこそ、経済面は心配だ。とてもアメリカのことを心配しているような状況ではない。


日本の輸入物価は対前年比で約40%も跳ね上がっている。足許の物価を大きく押し上げている大きな要因のひとつはサプライチェーンの目詰まりだが、オミクロン株の感染拡大により、状況は改善するどころか悪化しそうな状況だ。


デフレの脱却とは言ってもこんな形でインフレ率が上昇することを期待していたわけではない。不況下の物価上昇(スタグフレーション)は教科書の中だけで起きることだと思っていたが、日本の今年の大きな課題はスタグフレーション対策になりそうだ。景気をサポートすると共にインフレを抑え込むのは至難の業だ。アクセルとブレーキを同時に操らない限り、対策のとりようがない深刻な状況だ。昨年末には何となく2022年は21年よりも良い年になるような雰囲気となっていたが、経済的には昨年以上に厳しい年になってしまうかもしれない。




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