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篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 1/7/2021

オミクロン株の世界的な感染拡大が止まらない。昨年末に一日の感染者数が約40万人だったアメリカでは、一日に報告される感染者の数は1月3日には約117万人に急増。年末年初の特殊要因があると思われるものの、1週間平均は1月7日時点で約77万人とこれまでで最も深刻な水準となっている。


そんな中、5日に公表された12月のFOMC議事要旨によると、FRBは現在8兆8,000億ドルに膨らんでいるバランスシートについて、利上げ開始後、より早いタイミングで、かつ速いペースで縮小を進めることを考えているようだ。12月の議事要旨にはオミクロン株の感染拡大の影響は当然ながら反映されていないことは市場参加者はわかっているものの、こんな議事要旨を見せられたら、債券を売るしかない。米10年債金利は25bp上昇し、1.77%での越週となった。さすがに金利上昇のペースが速く、米国株も頭の重い展開となっている。


しかしながら、実体経済を見てみると、アメリカでは感染が急速に拡大する中、学校での対面授業を取りやめる地域が出ているほか、公共交通機関で職員の感染が相次いで遅延や運休が慢性化するなど、生活にも影響が出ているそうだ。欧州でも日本でも感染が急速に拡大している。重症化率が低いとは言っても、調子を崩す人が爆発的に増えている訳であり、景気にプラスのはずがない。とは言っても、これだけ感染拡大のペースが速いと、あっという間にピークを迎えて、逆に感染拡大が急速に収まる可能性もある。


従って、感染拡大→景気減速という絵が描けるかと言えばそんなに簡単ではないことは明らかだ。FRBが利上げのタイミングを前倒し、バランスシートの縮小に着手するのであれば、金利上昇はまだ始まったばかりであり、ポートフォリオマネジメントは非常に難しい。2022年は大変な一年になりそうだ。



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