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篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 10/20/2023

イスラエル軍がガザへの空爆を続けており、地上侵攻に備え、ガザとの境界付近に戦車など部隊を集結させている。戦争が次の段階に入るのは時間の問題だ。


そんな中、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、ニューヨークでの講演の草稿で連邦公開市場委員会(FOMC)について、「不確実性とリスク、そしてこれまでの進展を踏まえ、委員会は慎重に進んでいる」と述べた。その上で、ここ数カ月のデータはFRBが目標とする物価の安定と雇用の最大化に向けた継続的な進展を示しているとした。


この発言を受け、市場では次回FOMC会合(10/31-11/1)で政策金利を据え置くという向きが増えている。パウエル議長は、FRBの利上げとバランスシート縮小が経済活動を減速させていると考えているということなので当然だろう。しかしながら、アメリカ経済は予想以上に堅調だ。利上げ終了と決めつけるのは危険であり、さらなる引き締めが行われる可能性もあることには留意の要。


今週もグローバルマーケットは地政学リスクに右往左往する展開が続きそうだ。


欧米の金利が上昇になる中で日銀が興味深いレポートを公表している。その中で日銀は、日本の金融システムについて「健全かつ頑健」と評価、今後、長期金利だけが上昇して利回り曲線がスティープ(傾斜)化した場合、大手行も地域金融機関も時間の経過につれて増益幅が拡大。金利上昇直後に債券時価は悪化するが、その後は徐々に改善するとした。


ただ、気になるのは、海外金利の高止まり期間が長引くという見方が市場のコンセンサスになる中、「海外金利の高止まり期間が長引くほど企業財務が悪化して金融機関の信用コスト率が非線形的に上昇していく」としていることだ。外貨資産が日本の金融機関の足を引っ張ることもありそうだ。



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