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篠原金融塾 グローバルマーケット(週次) 【FOMC声明】

FOMC声明並びにパウエル米FRB議長の記者会見では、雇用の最大化と物価安定という目標達成の為に「出来ることは何でもやる」とのFRBの強い意思を再確認。
経済活動と雇用は年初の水準を依然として大きく下回っており、今後の米経済は、ウイルスの動向に大きく左右されるだろうとFRBは考えている。FRBはとても慎重だ。FOMCでは、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0~0.25%に据え置くことを決定した。今後数カ月にわたり少なくとも現行のペースで国債と住宅・商業用不動産ローンを裏付けとするモーゲージ債の保有高を増やして市場の円滑な機能を保つ。
FRBは3月以降、MMF流動性ファシリティーや社債プライマリー市場信用ファシリティーなどの資金融資プログラムを相次いで開始し、潤沢な資金供給を通じて流動性を維持して市場の安定に努めてきたが、前日の28日には、緊急資金供給プログラムの終了期限を9月末から12月末まで延長すると発表した。
パウエル議長からのメッセージは、「FRBが出来ることは何でもやる」だ。特に流動性対策は盤石だ。当面の間、ファンダメンタルズが大幅に改善するニュースが出てこない限り、大きく金利が上昇することはない。安心してスプレッドプロダクトでキャリー収益を取りに行くことが出来る。
グローバルに新型コロナ危機に起因する公衆衛生上の問題が解決されるまでは経済全体の改善は見込みにくい状況だ。中央銀行の出来ることは景気を押し上げることではない。資金繰りで破綻が起きないように流動性を供給することだ。個人的には、FRBはちょっとやりすぎだと思う。株が上値を試してい