篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 7/2/2021

6月の米雇用統計によると、非農業部門就業者数は、市場予想を上回り、前月比85万人増加した。就業者数は新型コロナウイルス流行で経済の大半が停止する前の昨年2月を引き続き680万人下回っている状況だが、レジャー・ホスピタリティーや小売り産業、政府部門などで雇用増加が目立った。一方、失業率は前月の5.8%から5.9%に上昇。


強すぎも弱すぎもなく、株式市場にとっても、債券市場にとっても心地良い内容だったのかもしれない。米株は堅調に推移している。但、注目すべきは、雇用主が労働者を呼び戻すために賃金を引き上げていることだろう。6月の平均時給は前年同月比3.6%上昇している。雇用統計は、米景気は堅調で、需要は順調に回復していることを裏付ける内容だが、労働市場の供給が追いついていない。やはり、インフレを心配しないわけにはいかない状況だが、米国債金利も安定的に推移している。


普通に考えれば日本株は上値を試す展開となりそうだが、日本では新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念が高まっている。ワクチン接種は順調に進んでいるが、ここにきてワクチン供給が懸念されている。いよいよオリンピックが始まるが、今のところ、「オリンピック=感染拡大リスク」と捉えられている。実際にオリンピックが始まれば、流れは大きく変わるかもしれないが、11日には「まん延防止等重点措置」が期限を迎える。データからのみ考える限り解除は難しく、日本株が上抜けるのは難しそうだ。個人的には残念な報道もある。英ヘッジファンドのホライゾン・アセットが、日本拠点を6月30日付で閉鎖した。日本株への投資を引き揚げ、今後は中国市場での運用に注力するそうだ。


そんな中、世界各国の債券が買われている。ラガルドECB総裁は、パウエルFRB議長よりも更に慎重で、ユーロ圏の景気回復は始まっているが依然として脆弱だとの認識を示している。


マーケットは次の材料探し。21年の世界的な高成長をとりにいっているのが今のマーケット。22年はどうなるのだろうか?


アメリカの景気回復が継続し、インフレ率が2%を上回り、FRBによるテーパリングが始まり、その後いよいよ利上げが始まり、政策金利の正常化の道筋が示されるようなマーケットになるのがベストシナリオ。そうなれば、世界経済は堅調に推移するだろう。


リスクシナリオは、仮にコロナ後の世界各国の成長に大きな格差が生じる場合、自然に資金の流れが大きく変わることだ。日本は90年代のバブルの崩壊で国内が停滞し、海外展開を進めることになった。今回も同じことが起きても不思議ではない。インバウンド需要とDXの進展で、日本経済が成長することが出来れば素晴らしい。しかしながら、日本国内での成長が見込めないとなれば、大きなテーマはどこの地域に投資するか? 今後5-10年のトレンドに乗れるかどうかという意味ではとても重要な決断を求められているのかもしれない。失われた30年を40年にしてしまうか、それとも2020年代が日本の大きな転換点になったと言われるように行動できるか?とても大切な決断を求められている。




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