篠原金融塾 欧米金利の本格的な上昇はこれから!グローバルマーケットウィークリー 4/22/2022

更新日:4月25日

国際通貨基金(IMF)が主催するラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁とのパネル討論会に出席した米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、来月の会合で政策金利を0.5ポイント引き上げる可能性が大きいことを示唆した。FRBは9兆ドルに上る保有資産の縮小を開始する方針も示しており、最重要課題をインフレ抑制に定め、金融引締政策を強化する。欧米金利はいよいよ本格的に上昇する。


斯かる状況下、日銀は指値オペを実施し、金融緩和政策を維持しており、円安が続いている。21日に、ミスター円こと元財務官僚の榊原英資氏がテレビに出演、以下のように発言した。今の円安は日米の金融政策を反映したものであり、そもそも為替に適正なレベルと言うものは存在しないし、悪い円安も良い円安もない。現在、財務省はアメリカと合意できるとは思えず、為替介入は出来ないだろう。黒田総裁任期中は金融緩和政策を継続するため、足許ドル円は140-150円まで売られるというのが市場関係者の見方だと発言。


他の先進国が成長しているのに日本だけ成長せずに賃金も上がらないのは何故かと言う質問には、正面からは回答は避け、日本は成熟国であって、1%程度で成長してきた豊かな国と説明。来年4月に任期満了を迎える日本銀行の黒田総裁の後任は、雨宮正佳副総裁と中曽宏大和総研理事長(前副総裁)がエコノミストの間で有力候補とみられているが、榊原氏は、雨宮次期日銀総裁が来年就任し、2023年中に2回の利上げを実施すると明言したことには驚いた。従って、年内は更なる円安となるだろうが、来年には日本の金利も上がり始めるので、そんなに心配しなくて良いと議論を締めくくった。


逆に言うと日銀は少なくとも年内は金融緩和政策を継続する。ドル高円安はまだ始まったばかりとしか言いようがない。全然大丈夫ではない。需給ギャップがマイナスな中、需要対策のみに着目していても日本の潜在成長力を押し上げることが出来ないはずなのに、そこを成熟国だからの一言で済ましていたら、日本は加速度的に貧しくなるだけだと私は思う。新たな価値のあるものを生みだせない限り、そもそも新たな需要を生みだすことなど出来ないのに、引き続き需要にしか注目できない日本の財政金融政策。とても心配だ。


国際局長、財務官を務めた凄い人であることは勿論存じ上げているが、日本は成熟した国であり、1%程度の成長を続けてきた豊かな国だから大丈夫って、何がどう大丈夫なのだろうかと?また、どうして次期日銀総裁人事をこんなに堂々と明言できるのだろう。引き続き財務省・日銀に対し絶大な影響力を持っているということなのだろうか?


週末にかけては米金利が大きく上昇したことを受け、米株が下値を試す展開となった。VIX指数(恐怖指数)も急騰している。欧州金利も上昇している。たしかに30年債物日本国債金利も先週9bp程上昇し、1%台のせを示現したものの、日銀が10年物国債で指値オペを実施、大幅な金利上昇を防いでる状況は変わらない。現状の日本経済にとって自国通貨安政策に繋がる金融緩和を継続することで得られることが何なのかが私には理解できない。


日本の大企業は、オープンイノベーションを更に強化する必要があるだろう。加えて、新しいことにチャレンジするスタートアップへの投資を含め、様々なサポートが日本経済の復活には不可欠だ。輸入物価が既に大幅に上昇している日本で、金融・財政政策で需要を刺激することによる効果は小さいと私は思う。





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