篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 2/19/2021

新型コロナウイルスの新規感染者数が減少傾向にあるほか、ワクチン普及への期待を背景に加え、アメリカの追加経済対策(1兆9000億ドル規模)が承認されるとの思惑が広がり、米国債が大きく売られている。


2年債金利が、0.109%と横這う中、10年債金利は、前週末比13bp上昇し、1.34%、30年債は、12.4bp上昇、2.135%での越週となった。この結果、2/10スプレッドは13.2bp拡大し、123.1bp。久しぶりの120台乗せだ。


注目すべきは先週の金利上昇が期待インフレ率の上昇ではなく、実質金利が10年債、30年債共に約20bp上昇していることだ。先行きの景況感が上向いていることは良いことだが、金利上昇のペースが少し早すぎる。10年物および30年物のTIPS(インフレ連動債)利回りはそれぞれマイナス0.812%、プラス0.034%だ。30年物のTIPS(インフレ連動債)利回りは久しぶりにプラス圏に戻ってきているが、10年物も30年物もまだまだ金利上昇余地がある。


今回の金利上昇は少し気をつけた方が良い。特に過剰流動性を背景に買われているリスク資産を持っている投資家はTIPSの値動きには注意したほうが良い。中央銀行により、過剰流動性が引き上げられる心配は当面ないが、さすがに一週間に20bp実質金利が上がると、株式、金、高利回りの債券、REITなどを持っている投資家にとっては良い話ではないでしょう。日本株も3万円乗せで盛り上がっているが、アメリカの実質金利の場には気をつけた方が良い。


投資家にとっての心の支えは、日米欧の中央銀行は現行の超低金利政策を当面変えることはないと中央銀行自ら言ってくれていることだ。従って、短期金利の水準については心配する必要はないというのが私も含め市場のコンセンサス。金融政策変更のリスクを今心配することはない。事実として、先週2年債の金利は動いてない。


気になるのは、この低金利を大前提とした大量の資金がリスク資産に流れ込んでいることだ。今週も金利の上昇、特に実質金利の上昇が続くとリスク資産の調整は避けられないのでは?


今週は、財務省が23日に600億ドルの2年債、24日に610億ドルの5年債、25日に620億ドルの7年債の入札を実施するため、需給は良くない。引き続き米国債の頭が重い展開は継続しそうだ。リスク資産の調整が始まると、米国債にはどこかのタイミングで買いが入ってくるはずであり、相場としてはちょっと面白くなってきた。



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