篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 1/29/2021

先週はグローバルに株式市場が頭の重い展開となり、金利は小動きながら若干低下、ドルが堅調に推移した。気になるのは、商務省が発表した2020年10-12月期のアメリカの実質GDPの速報値が、7-9月期GDP33.4%に比べると、伸び率が大幅に鈍化し、前期比年率換算で4%増だったことだ。もちろん、追加の景気対策が実施されるとともにワクチンも世界的に普及してきていることから、北半球が暖かくなる4-6月の成長率は、1-3月を大きく上回ると言われているものの、この年初の景気動向は気になるところだ。買われすぎの米株に調整が入り、売られすぎの米国債に慎重ながらも買いが入ってきたということでしょうか?


市場全体を揺るがす話ではないが、大きな話題がひとつ。


ゲームソフト小売り大手ゲームストップの1月の株価上昇率は、なんと1,625%だ。この急騰は、AIが主導しているわけではない。ネット上でフォロワーを導いたひとりの個人投資家の影響が大きいそうだ。オンライン掲示板レディット上のフォーラム「ウォールストリートベッツ」。個人投資家がもうけを自慢し、他の投資家にさらなる買い増しやオプション取引を熱心に推奨している。先週だけで会員が約3倍の650万人に増えたそうだ。


ヘッジファンドが売り持ち高を膨らませていた銘柄のゲームストップを2019年からこの個人投資家が買いはじめ、「ウォールストリートベッツ」で、強気なオプション取引のポジションをとらえたスクリーンショットを投稿したことがきっかけになったという。今後なぜ値上がりが期待できるか議論することから始まったそうだ。


今回の例は、個人トレーダーが空売りの膨らんだ単一銘柄を動かし、莫大な収益を上げたという話だ。当然他の空売り筋も標的にされている。株価の動きがファンダメンタルズと明らかに乖離していることには違和感があるが、まさにゲームに参加している感覚の個人投資家たちがそのゲームに勝ち、負けたのがヘッジファンドということだ。


ショートスクイーズという言葉が色々なところで使われているが、売り建てのポジションを保有している投資家がその銘柄の価格が上昇することで損失が発生することから、止むを得ず、買い戻してポジションを解消するという意味だ。大手の金融機関がショートスクイーズを意図して取引を行うことはない。それにしても、ヘッジファンドが個人投資家に仕掛けられてショートスクイーズさせられたという話を聞くのは初めてだ。個人投資家が結束して市場を操作しているとの批判も上がっているが、その判断は、米証券取引委員会(SEC)が下す。私は、アメリカの株式市場全体がこれに動揺することはないと思っているので、プロの投資家たちが個人投資家たちからの喧嘩を受けて立つということにはなって欲しくない。


今回のこれを仕掛けた個人投資家たちにとっても利益確定の売りを出すことにはリスクがある。仮に売却後に株価が急落するようなことがあれば、後から参加した高値で買っている個人投資家が損失を負うことになるので、この動きが、虚偽の情報を流して価格をつり上げたところで売り抜けて利益を手にする不正行為に当たる可能性もあるため、その判断をする米証券取引委員会(SEC)は、かなり神経質に市場の動きをモニターしているものと思われます。





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