篠原金融塾 グローバルマーケット(週次)

週末にかけて企業の業績見通しの先行き不透明感、トランプ大統領が新型コロナウイルスの世界的大流行の原因は中国にあるとして、新たな対中関税の発動も辞さない構えを示したことが嫌気され、米株式は結局売られての越週となった。米国債市場は小動き。

米供給管理協会(ISM)が公表した4月の製造業景気指数は41.5と、2009年4月以来の低水準を付け、米経済が深刻なリセッションに陥りつつあることが裏付けられた。ISMは、「新型ウイルス感染拡大、およびエネルギー市場で見られている価格低下により心理は明らかな影響を受けている」とし、短期的な見通しについて製造業者から「著しくマイナスの見解」が示されたと指摘している。

FOMCが29日発表した政策判断に関する声明では、「米国内外の経済活動の混乱が金融情勢に著しい影響を及ぼし、米国の家計と企業への与信の流れを損なっている」ため、「FRBは家計と企業への与信の流れを支援するため、市場の円滑な機能を促すだけの量の国債と、住宅・商業用不動産ローンを裏付けとするエージェンシー債の購入を継続することで、金融政策を幅広い金融情勢に効果的に反映させる」と述べている。

欧州も状況は良くない。ECBは4月30日の理事会で、主要政策金利を据え置く一方で、量的緩和(QE)は必要に応じて拡大する用意があると表明した。 ユーロ圏のGDPについて、最も厳しいシナリオで第2・四半期が前年比で最大15%減少と予想。ウイルス封じ込めを巡る不確実性を踏まえ、最も悲観的なシナリオでGDPはあと2年間、2019年末の水準を「大幅に下回る」状態が続く可能性があると指摘している。

日銀は27日、金融政策決定会合を開き、今年度の経済成長率は、マイナス3%程度からマイナス5%程度までと、リーマンショックの時と同じ程度か、さらに大きな落ち込みになるという厳しい見通しを示し、追加の金融緩和に踏み切ることを決定。「年間80兆円をめどとする」としていた買入れの上限を当面、設けず、国債を積極的に買い入れる。また、社債やコマーシャルペーパーの買入れの上限も、合計7兆4000億円から20兆円まで大幅に拡大した。

若干ECBの腰が引けているという印象もあるものの、簡単に要約すると、世界中の中央銀行は、財政赤字とか言っている場合じゃない。政府が国債発行して、中央銀行が無制限に買う。金は用意するぞ!と頑張っている。

こんな状況でも市場はポストコロナに向けて準備を始めるが、先行不透明感が払しょくできない中、気をつけないといけないのは、世界経済の更なる混乱、悪化だ。中央銀行が時間稼ぎをしている間にワクチン若しくは治療薬が開発されないと大変なことになるということを頭に入れておきたい。



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