篠原金融塾 原油価格がマイナス

野菜や果物が豊作で、その値下がりを防ぐために廃棄処分にするという話を聞くことがあるが、どうやら原油がそういう状況に陥っている。

産油国が13日に日量970万バレルの協調減産で合意したが、原油安が止まらない。米WTI原油先物の期近5月物は史上初めてマイナス圏に陥った。先物市場の限月交代に係るテクニカルな動きもあるのかもしれないが、買い手がほぼ完全にいなくなる中、原油を保存する場所もなく、金を払ってでも貰って欲しいという状況だ。

米WTI原油先物の期近5月物は、55.90ドル売られ、マイナス37.63ドル(1バレル)で引けた。6月物は20.43ドルだ。 このスプレッドは過去最高に広がっているらしい。


さすがに原油先物はトレードしたことはないので、肌感覚がないが、子どもの頃に良く聞かされた、「石油の埋蔵量には限界があり、節約しないと石油は枯渇する」という話は何の根拠もない話だったのだろうか?

世界的な原油需要は、新型コロナの影響で約30%も減少しているそうだ。1日約2,000-3,000万バレルの需要が減少しているとすれば、970万バレルの協調減産は焼け石に水。


ヒトとヒトの接触を徹底的に減らさないと感染拡大が止まらないのと同様、生産国が原油の生産をこの程度自粛しただけでは、原油価格安が止まらないという状況だ。原油市場が崩壊している。

日本は原油の輸入国なので、原油価格安だけを捉えれば日本にはプラスだ。日本株は米国株と比較するとアウトパフォームするだろう。しかしながら、アメリカが新型コロナ後の対応を見始めたことにより、グローバルに株式市場が落ち着きを取り戻しかけていたところでのこの動きには留意すべきだろう。

新型コロナのパンデミックによる世界経済への悪影響が浮き彫りになり、昨日は米国株式市場(ダウ平均592ドル安)は大きく売られている。

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