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執筆者の写真篠原竜一 代表取締役社長

暇なときに 篠原金融塾 欧州議会選挙と米国債市場

グローバリゼーションは世の中をボーダレスにし、効率化させ、世界経済の発展に貢献した。欧州の一大経済圏の発展にも大きく貢献した。同時にスマホなどを通じ、あらゆる人が情報を収集するのみならず、発信することを可能にし、結果として大衆迎合主義(ポピュリズム)も広まった。人々は理想を語ると同時に、現実を目の当たりにすると自分のことだけを考えるようになる。


欧州議会(EU加盟28カ国)選挙。5年に1度、加盟各国で実施する直接選挙を指す。5月23日の英国、オランダを皮切りに26日に仏、独、伊、他で選挙が行われ、新勢力が判明する。


議員の任期は5年。英国は当初、2019年3月にEUを離脱する予定でしたが、現時点ではまだEU加盟国のまま。定数751議席。


親EU派の中道右派(メルケル独首相、トゥスクEU大統領、ユンケル欧州委員長)の人民党、中道左派(フランスの社会党やドイツの社会民主党)の欧州社会・進歩連盟でこれまでは過半数を超えていた。しかしながら、今回は大きく票を減らし、過半数を維持することは難しいと報道されている。


そうは言っても、中道リベラル(オランダのルッテ首相)の欧州自由民主同盟、マクロン大統領率いる仏与党の共和国前進を合わせれば、親EU派は過半数を維持できる見通しだ。


そのフランスでもルペン氏率いる極右政党、国民連合が第一党になりかねない勢いだという。前回の大統領選挙の時にフランス人と話をすると、次回の大統領選挙ではルペン氏が仮に立候補すれば更に票を伸ばすことは確実だと言っていたことを思い出した。


グローバリゼーションの反動は効率化を止める。徹底的な成果主義で何もなかった深圳を大都市にしたファーウェイ。絶対に頂点を目指すという。欧州が分断、ますますその力を失う中、米中覇権争いが続く。

これだけ政治リスクが高まるとリスク資産には警戒感が高まる。そうは言っても、米国債金利が大幅に低下する余地は限られており、キャリー収益が限られる中、大幅にポートフォリオを積み増すのは難しい。加えて、政治リスクが顕在化しなければ、資金はリスク資産に戻り、米国債は売られることになる。大きくは動かない。となるとそれなりのポジションを保有していないといけない。でも政治リスクがあり、難しい相場展開が続きそうである。



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