Aoba-Japan International School (A-JIS)
2019年5月に訪問。
Aoba Japan International School (A-JIS)の入学課ディレクターの木村愛氏を訪ねた。A-JISでは、K3(3歳)から始まりGrade12まで約460名の生徒が学ぶ。まずは、A-JISの学びのCore Valuesについて話を聞いた。
Wise Risk Takers, Effective Problem Solver, Effective Communicators, Entrepreneurs & Innovators, Global Leadersの5つを大切にしているという。IBプログラム(PYP, MYP, DP)に加え、Grade11-12を対象に、Global Leadership Diplomaを独自に導入しているという。
JISの最大の特徴は、違和感を持つ保護者もいるかもしれないが、中間テスト、期末テストがないことだ。教科書もなく、授業はセメスター毎に決められたテーマに基づいて進められる。良く考えてみよう。木村氏は簡単なことのように話すが、先生たちにとっては、その学年に与えられた教科書に沿って教え、テストで成績をつける方が明らかに簡単だ。A-JISの先生たちは日々の授業に創意工夫を凝らす必要があり大変だが、どんどん変わっていく時代に合わせ、生徒の個性を重視した教育を行おうという熱意のある先生たちがそろっているということだろう。
これは、生徒が同じことを学ぶのではなく、各テーマに基づき、各自が自由にリサーチ、探求していくことに主眼を置いた教育だと言える。こういう環境で学ぶと将来自分がやりたいことが明確になってくる生徒たちが出てくるのは当然だ。
こういった生徒たち向けにGrade11-12を対象に、Global Leadership Diplomaを独自に導入したのであろう。A-JISでは卒業後、海外の大学に進学する生徒もいれば、日本の大学に進学する生徒もいる。また、レストランを立ち上げることを目標に京都で食を学ぶ生徒、NPO法人を立ち上げる生徒までいるそうだ。生徒それぞれが情熱を持って取り組めるものを見つけることが出来るようにするためにはどうすれば良いか、先生、学校職員が日々その教育内容をブラッシュアップしている。与えられた課題で100点をとることを最終目標にする教育ではない。自分達で問題を見つけ、その問題について情報収集を行い、仮説検証を繰り返し、問題解決に取組む。その結果、自分達で物事の善し悪しを判断し、決断し、行動に移していく力を養っていくのであろう。素晴らしい教育だと思う。
インターナショナルスクールと言えば、在日外国人と、帰国子女のための学校というイメージが強かった。たしかにA-JISも英語を学ぶ学校ではない。国語(日本語)の授業も週4日行っているが、英語で学ぶ学校だ。最近では、こういう教育に共感し、日本人の応募が年々増え、入学難易度は上がっているという。当然だろう。
木村氏は、A-JISは日本人としてのアイデンティティを持ちながらも世界を舞台に挑戦する人材を育てたいという想いを持つ家族には門戸を開いていると強調する。そしてグローバル化が進む中、日本を変えていきたい、この世界をより良いところにするために貢献したい、という生徒を世の中に送り出したいという。
Aoba Groupには、K2-K5の生徒が通うことが出来るAoba-Japan Bilingual Preschoolsがある。キャンパスは三鷹、早稲田、芝浦、晴海の4か所。日本人家族にとっては、まずはPreschoolで親子共にインターナショナルスクールでの教育を学ぶというのは意味あることだと思う。
施設はもともと練馬区の公立の小学校が使用してこともあり、学校として必要なものは全て揃っている。給食を作るスペースも当然ある。お弁当を持参する生徒もいるが、温かい食べ物も提供される。校庭は人工芝だ。日々の活動を充実させるための校舎のリノベーションも検討中とのことだ。エレメンタリースクールの生徒たちはスクールバスも利用が可能だ。
学校の話をしている時も、ツアー中もA-JISについて語る木村氏は自信に満ちていた。ひとつひとつの言葉に力がある。木村氏は、子供が情熱を傾けられるものを見つける手助けをするのがA-JISの役目だと言う。アドミッションオフィスにこういう人のいる学校に子供を通わせたいと思う保護者は多いはずだ
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