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平成31年度東京大学学部入学式 その2祝辞

東京大学名誉教授、認定NPO法人 ウィメンズ アクション ネットワーク理事長の上野千鶴子氏の祝辞です。


女子学生の置かれている現実、女性学のパイオニアとして、変化と多様性に拓かれた大学、東京大学で学ぶ価値、という四部構成の祝辞。


凄いスピーチだ。是非全文読んでみてください。



がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。


その通りだと思う。


以下のようにスピーチを締めくくっている。


あなた方を待ち受けているのは、これまでのセオリーが当てはまらない、予測不可能な未知の世界です。これまであなた方は正解のある知を求めてきました。


これからあなた方を待っているのは、正解のない問いに満ちた世界です。


学内に多様性がなぜ必要かと言えば、新しい価値とはシステムとシステムのあいだ、異文化が摩擦するところに生まれるからです。


学内にとどまる必要はありません。東大には海外留学や国際交流、国内の地域課題の解決に関わる活動をサポートする仕組みもあります。未知を求めて、よその世界にも飛び出してください。異文化を怖れる必要はありません。人間が生きているところでなら、どこでも生きていけます。


あなた方には、東大ブランドがまったく通用しない世界でも、どんな環境でも、どんな世界でも、たとえ難民になってでも、生きていける知を身につけてもらいたい。


大学で学ぶ価値とは、すでにある知を身につけることではなく、これまで誰も見たことのない知を生み出すための知を身に付けることだと、わたしは確信しています。知を生み出す知を、メタ知識といいます。そのメタ知識を学生に身につけてもらうことこそが、大学の使命です。ようこそ、東京大学へ。


入学式に相応しい素晴らしいスピーチだと思う。


「大学で学ぶ価値とは、すでにある知を身につけることではなく、これまで誰も見たことのない知を生み出すための知を身に付けることだと、わたしは確信しています。」


私もこの言葉忘れないようにしたい。

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