篠原金融塾 連邦公開市場委員会(FOMC)を前に思うこと

更新日:3月20日

アメリカではいよいよFRBによる利上げが始まる。パウエルFRB議長が、「3月の会合でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを引き上げるのが適切だと考えている。0.25ポイントの利上げを提案し、支持したい」と述べており、今回のFOMC(3/15-16)では、25bpの利上げが実施されるというのが市場のコンセンサスになっている。


物価について考えてみる。


物価高が当面続いてしまうと一般の人々が予想しない限り、サプライショックがインフレに与える影響は一時的との見方が一般的だ。1970年代のオイルショックでは、一般の人々による物価高に対する恐怖が広がったため、結果としてインフレは広範囲に広がったと考えられているようだ。


今回はどうだろうか?


ウクライナ危機を受けて、既に40年ぶりの高水準となっているインフレ率がさらに上昇する可能性が高まっている。足許原油価格は一旦落ち着きを取り戻しているが、西側諸国のロシアへの制裁強化を受け、エネルギー・商品価格が更に上昇する可能性もある。グローバルサプライチェーンの混乱に拍車を掛けるのは確実だ。


物価高がこのまま続くとどうなるか?


バブルが崩壊してからの日本では物価高自体が起こらなかったため、なかなか想像しにくい。また、グローバルにもインフレ期待が比較的安定してきたことから、90年代以降は、インフレ率の上昇が景気の先行きに大きな影響を与えることはなかった。


過去の経験からは、一般的には物価高が起きると労働者の不満が高まることから、企業に対し賃上げを要求するようになる。企業は自社製品の値上げを実施することになる。更に原油高・商品価格の上昇に伴う物価高が続くようならインフレスパイラルに陥る可能性も出てくる。


今回のインフレ率の上昇は一時的と考えられてきたが、どうやらそうではないようだ。仮にインフレ率の上昇が落ち着いたとしても、コアインフレ率が2%まで下がらず、下げ止まった場合には、FRBは政策金利を3-4%レベルまで引き上げる必要が生じるかもしれない。


グローバルに低インフレ・低金利の状況が続くことを前提にポートフォリオを運用してきた投資家は一度立ち止まって考えるべきだ。FRBが利上げすれば景気は悪化し、イールドカーブはフラットニングし、長期金利の上昇は限定的になると考えている投資家は特に気をつけた方が良い。アメリカ経済は足許非常に強い。インフレ退治はそんなに簡単なものではない。





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