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執筆者の写真篠原竜一 代表取締役社長

暇なときに 賛否両論 高校野球

甲子園ファンの私のみならず、この夏の高校野球最大の注目だった佐々木朗希投手を擁する大船渡高校が、岩手県大会決勝で敗れた。しかも、決勝戦に4番バッターで、エースの佐々木投手が試合に出なかったことが様々な議論を呼んでいる。


今のままでは監督も生徒も可哀そうだ。


監督が県大会を通じてもう少しうまい戦略を立てられなかったのかなあという疑問は残る。しかしながら、大切な生徒の事故防止の観点から決断した監督を外野が批判するのはおかしいと思う。


生徒は、出場したいに決まっている。どう考えても、エースから「監督の指示だから仕方ない」という言葉が出てくるような今回の監督の対応は褒められたものではない。チームメイトに「佐々木には将来がある」と言わせるのはあまりにもひどい。皆の心に「あの時佐々木が投げていれば」という気持ちが一生残る。


生徒の気持ちを優先する監督の下では「エースの投げたいという気持ち」を優先するだろう。生徒の健康問題を優先する監督の下では「故障防止の観点」から登板を回避するだろう。


私が言いたいのは、そもそも今回の判断そのものを監督の責任にするのは酷だということだ。監督は正しい、間違っている、という問題ではない。それでは、生徒の心の問題は何も解決しない。


従って、解決策はひとつだ。早くルールを作る。


私がリトルリーグでプレーしていたのはもう40年以上前になるが、当時のリトルリーグでは同じ投手が2試合連続で投げることが禁止されていた。1試合投げたら仮に次の試合が一週間後であっても投げられない。従って何人も投手がいた。6年生の時の私のポジションは投手と遊撃手だった。監督はトーナメント表が発表になると試合の相手との相性などを考えながら、どういう順番で先発投手を決めるか考えていた。登板する前の週には来週先発と伝えられたものだった。自動的にその次の試合は投げることが出来ない。そういうルールの中でプレーしていたので、特に違和感はなかった。因みに今では年齢に応じて球数制限もあるようだ。


このように日本の高校野球でもルールを決めれば良い。球数制限、球数によって休まないといけない日数を決める、連投禁止、などルールが出来れば、監督は、一回戦から決勝戦までのスケジュールを考え、強豪校相手、決勝戦にエースが投げられるようなプランをつくるだろう。高校野球でレギュラーメンバーに入るような生徒であれば一度は投手を経験しているはずだ。そういうルールになっても問題はない。


それでは高校野球本来の楽しみがなくなるという人もいるだろう。それはおかしい。プロだって、先発、中継ぎ、抑え、と役割があり、先発投手は中5日、若しくは中4日だ。


どう考えても高校野球の一試合に人生をかけてはいけないと思う。身体を壊し、その後の夢を諦めさせてはいけない。


そして、一番大切なことは、監督と選手の心の問題だ。「あの時エースに投げさせていれば、エースが投げていれば勝てたかも?」などという想いを持ち続けて生きていくのは辛すぎる。ここが今回の最大の問題だ。


一日も早くルールを作り、そのルールに基づき、全力でプレーする。これこそが監督、生徒、高校野球ファンにとって納得のいく解決策ではないでしょうか?



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